【あたしはべんきょうをがんばっています。
でも、どうして弟ばかりがかわいがられるんだろう】
【もっとべんきょうをして、テストでいい点をとって、それで、弟よりもかわいがられたい】
「なんだか急に内容が変化してきたね」
後ろから覗き込んでいた愛奈が言う。
「本当だね。あれだけ弟を可愛がっていたのに、今度は自分が可愛がられていないことが中心になってる」
この頃、亜香里ちゃんには一体なにがあったんだろう?
写真の中の亜香里ちゃんは笑顔だったけれど、心の中では笑っていなかったのだろうか。
日記の内容が徐々に不穏に変化していく中、ふと気配を感じてベッドへと振り返った。
ベッドに腰をかけるようにして亜香里ちゃんが座っている。
その容姿は写真とは大違いで肌はひび割れ、目は空洞になっている。
「あ、亜香里ちゃん……?」
あたしは恐怖心を押し込め、どうにか言葉を紡いだ。
すると、首をカタカタと揺らしながら空洞の目がこちらへ向く。
亜香里ちゃんはなにも言わなかったが、動く度に目から黒い水がボタボタと流れ出し、床を濡らした。
でも、どうして弟ばかりがかわいがられるんだろう】
【もっとべんきょうをして、テストでいい点をとって、それで、弟よりもかわいがられたい】
「なんだか急に内容が変化してきたね」
後ろから覗き込んでいた愛奈が言う。
「本当だね。あれだけ弟を可愛がっていたのに、今度は自分が可愛がられていないことが中心になってる」
この頃、亜香里ちゃんには一体なにがあったんだろう?
写真の中の亜香里ちゃんは笑顔だったけれど、心の中では笑っていなかったのだろうか。
日記の内容が徐々に不穏に変化していく中、ふと気配を感じてベッドへと振り返った。
ベッドに腰をかけるようにして亜香里ちゃんが座っている。
その容姿は写真とは大違いで肌はひび割れ、目は空洞になっている。
「あ、亜香里ちゃん……?」
あたしは恐怖心を押し込め、どうにか言葉を紡いだ。
すると、首をカタカタと揺らしながら空洞の目がこちらへ向く。
亜香里ちゃんはなにも言わなかったが、動く度に目から黒い水がボタボタと流れ出し、床を濡らした。



