ポルターガイスト~封じられた扉~

あたしは全身から冷や汗が流れるのを感じながら、ベッドへ視線を向けた。


相変わらず、ベッドの布団は上下している。


「あの子が死んでるのだとしたら、きっとあたしたちに伝えたいことがあるんだと思う」


あたしは緊張でカラカラに乾いた喉でそう言った。


伝えたいことがあるからこそ、こんな風に出てきているのだろう。


「そう言っても、何を伝えたいのかわからない」


そう言ったのは広貴だった。


あたしは頷く。


少女は目を覚ましても、言葉を発しなかった。


鼓膜が破れるかと思うほどの悲鳴と、激しいポルターガイスト現象。


それだけじゃ、なにが言いたいのかわからない。