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調理室の前へやって来ると、他のメンバーがすでに集まっていた。


みんなで集合していたところに、あたしが教室へ向かう姿を見つけて追いかけてくれたみたいだ。


「純奈、大丈夫?」


杏美と愛奈が心配そうな顔を向けてくれる。


あたしはできるだけ明るい笑顔を浮かべた。


昨日の出来事を思い出すとまだ青ざめてしまうが、紀人のようなケガはなかったのだ。


それだけでもよかったと思わないといけない。


「じゃあ、開けるぞ」


広貴はそう言うと調理室のドアを開けた。


調理室の中は外から太陽光が差し込んでいても、まだ薄暗く感じられた。


広貴が電気をつけてくれて、あたしたちは調理室の奥へと足を向けた。


最初に、広貴がジュースをかけた場所まで移動して立ち止まる。