部屋の中があらかた片付いてきたとき、広貴が落下していた日記帳を拾いあげた。


幸い、教科書のようにどこかにぶつかってへしゃげたりはしていない。


「この前の続きを確認してみよう」


広貴の言葉に全員が集まった。


【どうしよう！　大変なことをしてしまった！】


広貴が開いたページには突然そんな言葉が書かれていた。


文字は大きく揺れていて、ガタガタといびつな形になっている。


書いている亜香里ちゃん自身が混乱しているのがわかった。


「なにがあったんだろう」


「もう少し前から読み直してみよう」


広貴が日記帳を遡って確認しはじめたのだった。