「さっき泣いてたのってこの本に感動して…?」
「いいえ、泣いてません」
「…ふぐっ」
涙の跡が残る顔で一生懸命に平然を装うのがなんだかおもしろくて、
「…なっ、わ、笑わないで下さい」
「だ、だってっ…」
笑いすぎて目尻に溢れてきた涙を指で拭いながら、にへっと笑う。
「だって、かわいかったから」
その瞬間、きりっとしたクールな瞳が一瞬丸く瞬く。
…ん?どうしたの、
その言葉の続きは、大きな笑い声に消されてしまった。
「ぎゃはははっ」
「それで、それで?」
「んで〜、それでさぁ」
女の子達が図書室から出てくるのを見て、思わず「あ…」と、声が出る。
「なんだあのバカでかい声の女性は」
…ん、……えっ?!
ば、バカ!?



