「……まだ雨降ってたんだ…」
鍵を職員室に返すために廊下を歩いていたとき、それに気がついた。
音がしなかったから、もうやんだと思ってたら違ったみたい。
窓の外をよく見てみると、細い線のような雨が、途絶えることなく地面に落ちていた。
小降りになったものの、結局やまないなら早く帰ればよかった。
そんな後悔も今更だ。
時間は戻ってはくれない。
…もう今日は濡れて帰ろう
窓の外を見るのをやめて、
はぁ、とため息をついたとき、いきなり視界が真っ暗になった。
えっ…
思わず足を止めて、あたりを見渡す。
暗くてなにも見えない。
どうやら電気を消されてしまったみたいだ。
えぇ〜……
今日はとことんついてない。
もう誰もいないと思ったのだろう。
こんな時間まで残っている生徒なんていない。
こんなんじゃ階段がどこにあるかも分からないし、職員室までたどり着ける気がしない。
仕方なくバックから手探りでケータイを取り出して、ライトモードをオンにした。
これで足元くらいは見える…



