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「…で?ばあちゃんに話をしたら、実家に招待するよう言われたってわけ?」
ーー時は経ち、一週間後。
大学の帰りに私の職場に寄った紘太は、私のスマートフォンの画面を見ながら感嘆の声を漏らす。
「え、すごくない…?この送られてきてる写真、全部三ツ星シェフが作った料理みたいなのが並んでるよ?」
「家で作ってみたんだって。…カメラに慣れてないみたいで、全部、自撮りが近いのよね。」
「わぁっ!うまそー!榛名さん、もはやプロだよ!」
どうやら、彼は料理作りにハマったらしい。
もともとマメな性格なようだが、ピアニストを志していただけあって手先が器用だ。包丁さばきも板について、今では簡単な“飾り切り”も習得している。
正直、私がポロっと口にした“料理が出来る男の人はカッコいいと思う”の一言で、ここまでやるとは思わなかった。
“俺の行動原理は、いつだってお前だ。”
あの夜の言葉が、ぐるぐると頭の中をよぎる。
(私が食べたいものを言ったら、なんでも作ってくれるんだよなあ。)


