「俺は千紗ともっと近づきたいんだけど」
「こ、来ないでよ…!」


痺れを切らしたのか、煌哉もベッドの上に乗ってきた。

さらには壁にピタリと背中をつける私に迫ってきて。



「ま、待って本当に…着替え!
そう着替えるから!」

「なら手伝ってやるよ」
「ちょ、そんな変態発言はやめよう!?」


いつのまにか私のすぐそばまでやってきた。

何という悪夢だ。
起きてすぐ壁に迫られるだなんて。


「どこまでなら許してくれるんだ?」
「1ミリも私に触れないで!」

「これもアウトなのか?」


そう言って煌哉は手を伸ばし、私の邪魔な髪を耳にかける動作をした。

この時点でもう触れているではないか。