食いついた私に、木村さんは目を細めた。
そして思い出すように言う。
「先日、電話してるのを見かけたよ。しつこいよね、百瀬さんっていう可愛い彼女がいるのに内緒で元カノに会うなんて。百瀬さん、騙されてるんじゃない?」
そんなことない。
そんなことないって思うのに、それを口に出すことができなかった。
動悸が止まらない。
だってあの時、私の前では電話に出なかった。
この前は帰りが遅かったし、電話越しに女の人の声が聞こえた。
結局どちらも真相は聞けないまま、ずっと私の胸の中でモヤモヤとくすぶっている。
直接波多野さんに聞いたらいいじゃないか。
そう、そうなんだよ。
だけどそれを聞いて、もしもその人が波多野さんの大事な人で、私なんていらないって言われたらどうする?
怖い。
波多野さんに捨てられたくない。
だから聞けない。
でも気になるの。
ずっと気になっているの。
「あの、元カノさんのお名前って…。」
「うん?」
言い淀んだ私に、木村さんは首をかしげる。
どうしよう。
聞く?聞かない?
いや、聞く?
「あの、…ちなみさん?」
「そうだよ。」
はっきりと肯定されて、私は目の前が真っ暗になった。
そして思い出すように言う。
「先日、電話してるのを見かけたよ。しつこいよね、百瀬さんっていう可愛い彼女がいるのに内緒で元カノに会うなんて。百瀬さん、騙されてるんじゃない?」
そんなことない。
そんなことないって思うのに、それを口に出すことができなかった。
動悸が止まらない。
だってあの時、私の前では電話に出なかった。
この前は帰りが遅かったし、電話越しに女の人の声が聞こえた。
結局どちらも真相は聞けないまま、ずっと私の胸の中でモヤモヤとくすぶっている。
直接波多野さんに聞いたらいいじゃないか。
そう、そうなんだよ。
だけどそれを聞いて、もしもその人が波多野さんの大事な人で、私なんていらないって言われたらどうする?
怖い。
波多野さんに捨てられたくない。
だから聞けない。
でも気になるの。
ずっと気になっているの。
「あの、元カノさんのお名前って…。」
「うん?」
言い淀んだ私に、木村さんは首をかしげる。
どうしよう。
聞く?聞かない?
いや、聞く?
「あの、…ちなみさん?」
「そうだよ。」
はっきりと肯定されて、私は目の前が真っ暗になった。



