「お店はどうするのですか?」

「心配ないよ。私の正体やお店のことを知っている人にアルバイトに来てもらう」

だから今は、と言い蒼樹さんは私を抱きしめ、キスを繰り返します。最初は軽く、そして徐々に激しく。

「今日は、長い夜になるけどいい?」

蒼樹さんにそう言われ、私は真っ赤な顔で頷きました。



次の日、蒼樹さんとの別れをキスを何度もして惜しみ、私は和菓子屋へと向かいます。学生の姿が見えず、今日から夏休みなのかと懐かしくなりました。

お店の掃除をし、開店準備を始めます。いつもは一緒にいる蒼樹さんがしばらくいないとなると、少し寂しくなりました。

そして、開店時間が迫ってきた頃、「すみません!アルバイトで来たのですが……」という女性の声が聞こえてきました。

「はい、話は聞いております」

私がそう言い奥から顔を出すと、私と同い年ほどの女の子と男の子がいます。女の子は白いスカートの可愛らしいワンピースを着ていて、男の子は青いシャツに黒いパンツを履いています。