エリート御曹司と愛され束縛同居

先輩の話をする時の澪は、花が綻ぶように幸せそうに笑う。

『心の底から愛しい』という想いを、隠そうともせずに。


いつか俺も、それほどまでに愛する人に出会えるだろうか。

こんな風に愛される日が来るのだろうか。

どこかで、俺の運命の女性は待っていてくれているだろうか。

その時には、俺も全力でその人を愛し抜きたい。


幼馴染みの眩しい姿に、ほんの少し寂しさと切なさを感じてしまうのは否めない。

それでも俺のたったひとりのお姫様を全力で愛する先輩に、心からのバトンを渡す。


どうか、少し頑固で真っ直ぐな気質の幼馴染みを、泣かせないでください。

どうか、一生守ってください。


そう願いを込めて。

そこに小さな嫉妬が混じってしまうのはご愛敬だろう。


祝福を受け、ゆっくりと近づいてきたお姫様はすぐに俺に気づく。

隣を歩く新郎は小さく、でも力強く俺に頷く。

それはきっと俺からのバトンを受け取ったという証。