月夜に笑った悪魔






「──ちょ、ちょっと……!なにするの……!なに、この手……!」


話が終われば私はベッドに倒されて、入院着のリボン結びにかけられた手。


私は暁の手を見て次に彼を見るが、暁はなにも言わない。


そのリボン結びはしゅるりと簡単に解かれ。
入院着が乱れると、彼はそれを開き……露になったキャミソール。



病室には暁と私の2人きり。
特にほかに見られる人はいない、んだけど……。


な、なにする気だこの男……!
私、一応まだ患者なんだけど……!?


体、まだ完全に治ったわけじゃないんだけど!?




「大人しくしてろ」


見つめられる目。


……すごく悲しそうな表情で、一瞬にして動けなくなった私。


どうして、そんな顔をするのか。
その理由は、すぐにわかった。