不安げに揺らぐ、その瞳。
私を支える手が震え出すのがわかる。



暁は、目の前でお母さんを失い、目の前でお父さんを撃たれた。




そんな辛い過去があるから、私は暁に心配かけさせたくなかったのにな……。


私が庇ったことで、暁は無事でよかった……けど。


心配かけてごめん……。







「暁……私は死なない。絶対に、死なないから……大丈夫……」


心配させないように声を出すが、とまらない血。
彼はジャケットを脱いで止血してくれるが……痛みは少しもおさまらない。