「これ……?」
探していれば、聞こえてきたのは巧くんの声で。
後ろを見ると、巧くんの手にはいかにも怪しい感じの、四角い小型の機械。
「これは!?」
続いて、大きな声を出したのは未玖ちゃん。
未玖ちゃんの手には、同じような小型の機械。
「……貸せ」
暁は体をゆっくり起こすと、後ろに手を出した。
また倒れそうな彼の体。
私は暁の隣まで行くと、彼の体を支えた。
暁が未玖ちゃんと巧くんに目を向ければ、ビクッとする2人。
……暁が怖いんだろう。
2人の兄である月城岳と戦っていたのだから、そう思うのも無理もない。
2人が恐る恐る暁の手の上に持っているものをおくと、今度は暁の視線が私に向けられた。
「……美鈴、拳銃」
差し出された手に私は拳銃を乗せて。
小さな機械を2つ下に置き、彼は銃を握るとその機械に銃口を当てた。



