夜中、叔父が私の部屋に勝手に入ってくるようになったんだ。
声を出したら殺すと私を脅し、体を触る。
……怖くてだれにも助けを求められなかった。
……頼れる人もいなかった。
そんな日々が続いて、怖くて、家にいたくなくて。
……夜中、家を飛び出した。
数時間、外を歩き夜明けに家に戻る。
そんなことを続けていた。
暑い日も、寒い日も。
そんなある日、彼──高橋 和正(たかはし かずまさ)と出会う。
優しい笑顔で声をかけてきて、最初は時間つぶしに話をするていどだった。
和正は私より12コ年上で、優しくて、大人の魅力がある人。
話をすればおもしろくて、毎晩会うようになって……少しずつ惹かれていった。
そして、彼は私の悩みがあることを見抜き、相談にのってくれて。
居場所がない私に一緒に住むことを提案してくれた。
最初は申しわけなくて断った、が。
まさかの……「ずっと好きだった」と告白され、嬉しすぎて勢いでその言葉にうなずいた。
叔父夫婦は私を邪魔者だと思っていたからすぐに許可がおりて、はじまった2人の生活。



