月夜に笑った悪魔



すると、パチッと合った視線。
暁のお父さんと、私は確かに目が合った。


そして、暁のお父さんはにこりと笑い。




「おまえ……彼女できたのか?」



にやりとしながら、からかうように暁を見る。


さすが親子というか……。
笑った顔がすごく暁と似ていた。


“組長”というのはなんだか怖いイメージがあるけど、この人はすごく優しそうな雰囲気。



そ、そうだ、挨拶しなくちゃ……!



「は、はじめまして……っ!暁さんとお付き合いさせていただいている、日南美鈴といいます!私は、一条組の家でもお世話になっておりまして……!」


こういうのは第一印象が大切。
私はぺこりと頭を下げた。