月夜に笑った悪魔



聞こえてきた、最後の……“丸一日寝てるし”という言葉。



……丸一日、寝てた?
私が……!?


「ちょ、ちょっとどいて!」


私は暁の胸を押すが、彼は離れてくれず。
仕方がないから枕元へと精一杯、これでもかと手をのばし、なんとかスマホを手に取った。





そして画面を見てみれば、表示された日付を見てびっくり。


暁の言っていたことは本当。
本当に……私は、丸一日寝てた。


……どこかひどいケガをしたわけでもないのに。




私が丸一日寝ていたということは、つまり。

……月城組との抗争は、明日。


私はバカか。
なんでこんな時間がないって時に呑気に寝ているんだ。


まず、未玖ちゃんの連絡先があるかもわからないのに……。