……生きてる。
腕や足から血を流しているけど……暁は、ちゃんと生きてる。
「うっ……」
車内から聞こえる苦しそうな声。
和正は苦しそうに息をして、ほかの男性2人は気を失っている。
未玖ちゃんと、巧くんの2人へと目を向ければ、2人は無事。
……よかった。
暁はバイクからおりると後部座席のドアを開け。
目が合えば、こぼれ落ちていく涙。
「……あかつきっ」
震える声で彼を呼ぶ。
抱きつきたいのに、手足が自由に動かない。
ガムテープを巻かれたままではどうすることもできず、私は彼に抱きかかえられて車をおろされた。



