月夜に笑った悪魔



強く感じる恐怖。
体が凍りついたように動かない。



金髪の男性は今度はナイフを出して。
それを私に向け……刺される、かと思い強く目を瞑った。




……殺されるっ!!






すぐ耳元で聞こえる刺さる音。
頬には少し痛みが走り。






ゆっくり目を開けると……ナイフが私の右頬をかすり、座席シートに刺さっていた。



「次に邪魔すればすぐに殺す……!!」



低い声で言われ、震えがとまらない。




「おい!!追いつかれるぞっ……!!もうすぐそこにいる!!和正、もっとスピード出せ!!」



メガネをかけた男性が声を出した直後、バックミラーにうつった2人。



バイクに乗った暁と、月城岳。