月夜に笑った悪魔




「可愛いオンナじゃん。めちゃめちゃ俺好みだわ。和正と趣味が被るのはアレだが……」



頬に触れられ、その手は下へとおりていく。



……どうしよう、どうしよう、どうしよう!?



ほんの少し触られてるだけでも気持ち悪い。
私が触れられて嬉しいと思うとは暁だけ、なのに……。




こんなやつとなんて絶対にしたくないし、今日を命日にしたくないし……なんとかしなくちゃ。



そう思ってもなにも思いつかない。


現状打破する方法なんて、なにも……っ!








「おねーさんにひどいことしないでっ!!」



大きな声を出したのは、未玖ちゃんだった。