月夜に笑った悪魔



「一条組と月城組を潰したあと、どうせこのオンナ殺すんだし……今、遊んでもいいよな?」
「……あぁ」



そんな会話のあと。


強い力で肩を押され、倒れる体。
車のドアのところに頭をぶつけて、痛みが走る。


でも、そんなのも気にしていられない。
金髪の男性が私の上に覆いかぶさってくるんだから。




手足を動かそうとしてもガムテープを何重にも巻かれているせいでまったく動かない。

逃げられない……っ!!



「おい、ガキの前だぞ~」


後ろにいるメガネをかけた男性はそう言うけど、とめる気はぜんぜんない。