……あぁ。
そういうことか。
このブタの貯金箱は、きっとこの2人のお小遣いを貯めたもの。
その大切な人ものを渡すから、もう月城組になにもしないでと言っているんだ。
……2人は、私と同じ気持ちなんだ。
この戦いをやめてほしいと思ってる。
月城組にも、ちゃんといる。
月城組組長や月城岳を大切に思ってる人たちが、ちゃんといる。
「……私だって、やめさせたいよ。でも……私から頼んでも、暁はとまってくれない……」
2人の目の前にしゃがみこんで、私は目を合わせた。
言葉にしてしまえば涙が目に浮かんで、ぐっと堪える。



