再び密着する体。
隠れても、強く抱きしめてくれる。



やがて足音はすぐ近くを通って、通り過ぎていき……。





「……年上の、背が高いイケメンとは結婚すんなよ。死んでないから婚約解消はナシで」



耳元で小さく聞こえてきた声。


……暁が運ばれている時に私が言ったこと、それをちゃんと気にしていてくれたみたいだ。


でも、わざわざ起きてすぐに伝えに来なくたっていいのに……!




声が聞こえてきたあとに、彼の腕の力が緩んで。
下駄箱に背中をつけると、力が抜けたようにしゃがみこんでいく。



「暁!?」


私もすぐに彼の前へとしゃがんで、顔を覗き込めば……顔色がよくなかった。


やっぱり、無理して来たんだ。
目覚めてすぐ来るから……!