「蒼真!!下に暁が来てるっぽい……!!」
『わかった。すぐ迎えに行くからちょっと見ててもらってもいい?』
「うん!」
返事をしてすぐに電話は終了。
私は隼人に謝ってから、すぐに階段をおりた。
目覚めて嬉しい気持ちと、彼へと怒りが同時に溢れ出る。
暁が目覚めて本当によかった。
よかったけど……なんでこういう時くらい大人しくしていてくれないのか。
なんで、自分を大切にしてくれないんだ。
急に無理に動いて、傷が開くことだってあるのに……。
また血がたくさん出て、今度こそ命が危なくなることだって……。
下駄箱へと到着したところで、そこにいた人物と目が合った。
黒服姿の、暁。
「暁……!!」
彼のもとへと駆け寄れば、抱きしめられて。
力強い腕の中、校内に響き渡るチャイムの音を聞いた。



