月夜に笑った悪魔




そうしたすぐあと……。



ポケットの中へと入れておいたものが急に振動。
振動したのは、私のスマホで。


まさか、と思いすぐにスマホをポケットから取り出すと。


画面に表示されていたのは、【蒼真】の文字。
それは、電話だった。




「ごめん、ちょっと電話するね」


私は隼人にそう言ってから、通話ボタンをタップ。


「もしもし蒼真!?」


思わず大きな声が出る。
蒼真は、暁が目覚めたら電話をくれると言っていたから、暁は起きたのかもと思ったから。


ドキドキしながら次の言葉を待てば。






『急にごめんね。実は、ついさっき暁が起きたんだ』


それは、ずっとずっと聞きたかった知らせ。


こみ上げてくる安心感。
それと同時に涙もやってきて、ぽろぽろと溢れ出した。