月夜に笑った悪魔



「もうこの争いは……とめることってできないの?」


気になったことを声に出す。
ちらりと蒼真を見ると。


「……それは、俺にもわからない。一方的にとまることはできないからね。こっちがもしとまったとしても、月城組をとめる人がいないと不可能なんだ。
そもそも、うちは暁がとまるかどうか……」


彼は難しそうな表情をして、答えてくれた。


「……そっか」


私は小さく返して、暁を見つめた。






……とめるなんて、やっぱり簡単なことじゃないんだ。



それでも、復讐をやめてほしいと願うのはいけないことだろうか。