「ここで殺してやりてぇところだが、今日は大人しく帰ってやるよ……。一条、まだ死ぬんじゃねぇぞ。
おまえの目の前でオンナ殺して、もっともっと生きてるうちに苦しんでもらわねぇといけねぇからなぁ!!」
月城岳は大きな声でそう言うと、空に向けて銃を数発。
それから暁を見て笑うと、女性の腕を引っ張って去っていく。
「……くそっ」
暁は必死に起き上がろうとするが、力が入らないのかその場にまた力なく倒れる。
苦しそうな荒い呼吸。
赤い血が滲んで広がっていく。
「暁……っ!」
ど、どうしよう……。
血が……血がとまらない……。
止血、止血しないと……っ!
そう思っても、布なんてハンカチくらいしかない。
それを彼の背中に当てるが、あっという間に血で真っ赤に。
ほ、ほかに布は……どうしよう!?
暁の苦しそうな表情に、赤い血を見ればどうしたらいいのかわからなくなって、じわりと目に涙が浮かぶ。



