月夜に笑った悪魔



手が震えてしまったから、もしかしたら誤字脱字があるかもしれない。
でも、そんな確認をする時間ももったいなかった。



考えろ、考えろ私。


私は頭をフル回転。



メールを送信したから、きっとみんなが来てくれると信じてる。


だからそれまで……この状況をどうにかしないと。



最も最悪な状況は、ここに月城岳も来ることだ。
ショッピングモールで月城岳をはじめて見たが、あの男はかなり強い。


だからここに来てしまえば、ただでさえ不利な状況の暁は完全にやばくなる。
暁がタダではすまなくなるのは確実で、もしかしたら命を落としてしまうことも……。



それだけはぜったいに回避したい。
でも、どうやって……。



ふと窓の外を見れば、見えた大きな木。
その木は近くに立っていて、手を伸ばせば届きそう。



……危ない。
危ないというのはわかってるけど……これしかない。