そう思いながらも車へと乗ろうとした時──。
「あっ!美鈴!」
門のほうから声が聞こえてきて、そっちに目を向ければ……千梨がいた。
その隣には、絵音。
「千梨!絵音!」
ちょうどいいところに……!
私は「すみません、1分待ってください!」と春樹さんに言ってから2人のもとへと駆け寄った。
「2人とも今日暇だったりしない!?これからショッピングモールいくんどけど、よかったら一緒に来ないかなって!」
千梨と絵音を交互に見つめると。
「えっ!行きたい!何も予定ないから行く!」
「僕の用事は夜からだから、それまでは大丈夫だよ~!」
現在の時刻は13時。
だから、2人とも大丈夫。
私は心の中でガッツポーズ。
「救世主……っ!ありがとう!」
私はすぐに2人の腕を引っ張って、車へ。
千梨と絵音がいるから暗い空気にはならない予感。



