月夜に笑った悪魔




強く唇を押しつけられて、しっかり伝わってくる感触。
角度を変えて、何度も重なる。


彼の胸を強く押し返すけれど、まったく敵わない。


この男、私の話を聞く気も私のペースに合わせる気もないのか……!



いったんとまってほしくても、口の間から差し込まれた濡れた感触。
キスは深くなるばかり。



「……やぁっ」


せめてもの抵抗として舌を絡ませないようにしても、すぐに絡めとられる。


胸を押しても動かないし、どこにも逃げ場なんてない。
一度つかまってしまえば終わり。



……息がもたない。

そう思っても、彼は呼吸のタイミングすら与えてくれず。
なんとかタイミングを見て息を吸う。


けれど、充分に息が吸えたわけではないからすぐに息が上がり、上下する肩。



熱くて、身体中に熱がすぐにまわって……。
また、以前のようになぜか体の力が少しずつ抜けていく。


抵抗する力なんかなくなって、必死に暁のシャツをつかんでキスを受け入れた。



「ん……ぁっ」


ぼうっとしてくる頭。
恥ずかしくて抑えようとしていた声も、抑えられない。