月夜に笑った悪魔




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蒼真から聞いた話によれば……一条組には、五分の盃を交わしている組が2組いるらしい。
その2組が、如月組と鷹樹(たかぎ)組。


通常、2組とは年に1回の会合という集まり以外、あまり会うことはないらしいが……芽依とはよく会っているみたい。


如月芽依14歳、中学3年生。

芽依は毎年、長期休みになると暁に会いに一条組に泊まりにきているらしい。


彼女は恥ずかしがり屋な性格で、心を開いているのは家族と暁のみなんだとか。


ここで笑顔を見せるのは、本当に暁のみ。





暁といる時は楽しそうにしているし、常に彼の右隣に彼女はいた。


「……暁、」


夕食時ももちろん暁と隣で、急に袖を引っ張った芽依。


「トマトは自分で食えよ」


暁はなにが言いたいのかわかったようで、そう返すが……。
じっと見つめ続けている芽依に負けて、結局はトマトを食べてあげてた。


嫌いなものを食べてもらった芽依は笑顔に。




……まぁ、これくらいならまだ微笑ましいものだった。