……今度は誰!?
まさか……今度こそ、月城組!?


眩しすぎてよく見えない。
一歩も動けずにいると、聞こえてきたのは。








「2人とも、無事!?」


聞き覚えのある声。


バイクから2人がおりて、1人は暁のほうへ、もう1人は私へと駆け寄ってきた。


私のもとへと駆け寄ってきたのは吉さんで、暁のほうへと向かったのは蒼真。



……月城組じゃ、ない。








「美鈴ちゃんはこれ着て!」


私を見ると、吉さんはすぐに肩に上着をかけてくれる。


「ケガはしてない!?」
「あ、はい、私は大丈夫、です……」


心配そうな表情の吉さんにこくんと頷く。





私は本当にどこもケガしてない。
むしろ、大丈夫じゃないのは……暁のほう。


撃たれたうえに、私がスマホを投げたせいで頭から血を流し、重傷を負ってもまだ立っている。





「暁!!もう離せ!!終わりだ、終わり!!」


聞こえてくる蒼真の大きな声。
声が聞こえたほうへと目を向けると、暁はまだ和正を離していなかった。

……もう殴ってはいないけど。