立派な体格に甘いマスク。



確か名前は、



「霧島 煌鬼(きりしま こうき)選手」



「へー!俺知られてるんだ!」



「日本代表ぐらいなら」



「ありがとう。


所で、なんでここにいるのか?」



あ、忘れてた。



「母の付き添いです。」



「母?」



「さっき来た高橋 陽子の娘です」



「へー!


あの有名な考古学者と
衰え知らずの大女優橘 陽子の娘!」



「ご丁寧にどうも」



えぇ、ほんと、私の嫌いなところを。



「てか、今日来たのはあれの為じゃないの?」



そう言って霧島選手が後ろを指す。



黄色い歓声の集団。



レオルド・スミスがいる場所。



「母がそうなだけで、私は別に」



「あれ?そうなの?
今の高校が好きそうな顔立ちなのに」



自分も随分いい顔立ちしてるじゃん。



言わないけど



「私はラグビーに興味があるだけで、
選手には別に興味ないんで」



「へー、変わってる」