裏口から入ると丁度監督のおっさんがいた。



「おや、千夏ちゃん」



「おはようございます」



「うん、おはよう。


いやー、まさかスミスくんの言っている人が
陽子さんの娘なんてね。」



「すいません。


あのアホ無茶を言いましたか?」



「いやいや、構わないよ。


契約のときもそういった行動を許す事が
条件に結んだからね。」



へー、案外考えてるんだ。



「千夏ちゃん。」



「はい?」



「スミスくんのメニューは君が決めるかい?」



「え?


いやいやいやいや!
私はラグビーはほぼ初心者ですし!


メニューはそちらに合わせてもらって
構いません!」



「そうかい?
じゃあ、こっちでやらせてもらうよ」



「えぇ、お願いします。」



「君は、メニューをしている間どうする?」



「何処かに座って観察させていただきます。」



「そうかい?


じゃあ、また後で」



「はい、失礼します。」