10分後に外に出る。



水着姿で出ていくと
もう既にみんなは温泉に浸かっている。



ずるい!!



目の前の温泉に駆け出す。



『おう!千夏!
遅かったじゃねぇ.....か...』



サンスの言葉が止まる。



ん?



『お前、随分と育ったな』



はい?



意味がわからなくて首を傾げる。



上から下まで自分の体を見渡すが
おかしな所は無いはずだ。



『あーうん、知ってるよ、
千夏はそんな子だって』



???



『何言ってるの?サンス』



『あーうん、お兄さん心配だよ』



『なんの話し?』



『千夏』



『レオ!』



お風呂サイドに立っている私よりも遠く、
つまり温泉から遠いところにいる
レオが声をかけてくる。



手を頭に着いており
大きくため息をついている。



え?



『千夏』



『ん?』



レオが手招きするので
手招きされるがまま引き寄せられる。



海パンの上に上着を羽織って
帽子を被っているレオはここに似つかわしくない



『どーかした?』



『はぁ、羽織っとけ』



レオが着ていたパーカーを
頭から被せられる。



『うわぁ!』



『ほら、手を通せ』



されるがまま腕を通してチャックを上げられる。



んんー?



『なんで?』



『なんででもだ』