テーブルまで運び、一つを夏歩の前に、もう一つをその向かい側に置くと、津田は腰を下ろすことなく部屋から出ていく。

ハッとして、夏歩も慌てて立ち上がって後を追った。

ちょっと津田くん!と先を行く背中に声をかけると、脱衣所に入ったところで津田が足を止めて振り返る。


「なに?なっちゃん。あっ、他にも洗濯物あるんだったら出していいよ」

「違う!!そうじゃない」


津田の前には、洗濯機がある。


「勝手にひとの物を洗濯しないで!」

「ああ、大丈夫、任せて。なっちゃんは座ってていいよ」

「どこが大丈夫だ!!」


夏歩の怒りなどどこ吹く風で、津田は洗濯カゴを引き寄せる。


「あっ、もしかして下着のこと気にしてる?前にも言ったと思うけど、俺は下着に興奮するような性癖は持ち合わせてないし、そもそもなっちゃんの下着は、色気がなさ過ぎて興奮しないから大丈夫だよ」

「そういう問題じゃない!!て言うか前にも思ったけど、ひとの下着をまじまじと見るな!」


そんな、まじまじとだなんて。と言って津田は、引き寄せた洗濯カゴを指差す。