素直になれない夏の終わり


津田の顔が更に下がって、今にもテーブルにくっつきそうになる。

それを眺めていた美織は「遂に津田も手詰まり?」と、マグカップを口にもとに運びながら問いかける。


「……“遂に”と言うか、実はもう結構前から手詰まり」


力なく白状した津田に、「まあそうよね」と美織は返す。


「高校の時からだものね、そりゃあ手もなくなるか。むしろ今までよく持ったわね」


「頑張ったよ……。でも、そろそろ本気でどうしようかと思ってたところに鍵が手に入ったから、それからまたしばらくは持ったけど……。ここに来て作戦を変えてみたら思いっきり詰んだ……」


遂に津田の額はテーブルにくっついて、その際ゴンっと音が鳴る。
そんな津田を見て、ベッドの夏歩もチラッと見て、美織は口を開く。


「確かに一見詰んでるようだけど、でもそうだって決めつけるのはまだ早いんじゃない?距離を置いたのはたった一日でしょ」


テーブルの上に顎を乗せるだらしない格好で、津田は美織を見る。その視線を横目に、美織は続けた。