「お嬢様。朝でございます。」

声をかけると上質な羽毛ぶとんがもぞもぞと少し動いた。

「··········ギルバート、あとちょっと寝かせなさい」

甘ったるい声。

「いけませんフローラお嬢様!何回目だと思っておいでですか!」

僕はそう言いながらカーテンをめいっぱい開ける。