「……貴女は確か、田中花子さんでは?」
やっぱり翔真も驚いている。
とりあえず大人たちにはコーヒーを、サッちゃんにはミルクを。
私も席について話を聞く体勢を整えると共に、心も落ち着かせる。
「お久しぶりです。その節は私とサチがお世話になり、ありがとうございました。あの時は『田中』でしたが、今は『龍崎』となりました」
………はい?
ということは、まさか。
「ああ、そうだよ。俺の妻の花子と、娘のサチだ。遊園地ではメリーゴーランドの順番を譲ってくれたそうだね。俺からも改めて礼を言うよ。あの時はありがとう」
私と翔真は思わず顔を見合わせた。
「おにいちゃん、おねえちゃん、ありがとう!」
サッちゃんもニコニコしている。
「じゃあ、あの時に連絡先を交換したからか。まひろの携帯番号を知っていたのは」
そう、あの時メリーゴーランドに乗っている翔真と私の写真を花子さんが撮ってくれた。
その写真を私の携帯に送るために名前とアドレスと携帯番号を教えたんだ。
「いやぁ、翔真がケチで教えてくれないからさ。だから奥の手を使ったんだ」
龍崎さんが結婚してるってことは祥平さんが教えてくれたんだった。
翔真は知っていたはずだけど、奥さんや娘さんのことまでは知らなかったのね。
薄い繋がりって、そういうことも含めてなんだろうな。
「ケチで結構。自分の彼女の携帯番号を兄さんみたいな怪しい男に教えられるかってんだ」
「そんな事を言っていいのか?翔真。この写真、シャイニングにばら撒いてもいいんだけど」
メリーゴーランドに乗っている写真を、龍崎さんがスマホで見せた。
「あ!なんでアンタが持ってんだよ!!」
その後、吉田先生も帰って来て文字通り賑やかな夕食会となった。
花子さんやサッチンともたくさん話が出来たし、楽しい一時だった。
今日という日は中身の濃い充実した一日だったなと思う。
翔真と吉田先生が実の親子だったという真実には本当に驚かされたけど、翔真にとっても私にとっても喜ぶべき真実だよね。
翔真の戸籍上のお父さんである佐伯さんにも会ってみたかった。
佐伯の実家に連れて行ってもらったら、お参りさせてもらおう。
私たち、結婚するんだよね?
まだ実感ないけど、着実に進んでいってるんだと思いたい。
もう何も心配する事なんてないって、そう信じていた。
やっぱり翔真も驚いている。
とりあえず大人たちにはコーヒーを、サッちゃんにはミルクを。
私も席について話を聞く体勢を整えると共に、心も落ち着かせる。
「お久しぶりです。その節は私とサチがお世話になり、ありがとうございました。あの時は『田中』でしたが、今は『龍崎』となりました」
………はい?
ということは、まさか。
「ああ、そうだよ。俺の妻の花子と、娘のサチだ。遊園地ではメリーゴーランドの順番を譲ってくれたそうだね。俺からも改めて礼を言うよ。あの時はありがとう」
私と翔真は思わず顔を見合わせた。
「おにいちゃん、おねえちゃん、ありがとう!」
サッちゃんもニコニコしている。
「じゃあ、あの時に連絡先を交換したからか。まひろの携帯番号を知っていたのは」
そう、あの時メリーゴーランドに乗っている翔真と私の写真を花子さんが撮ってくれた。
その写真を私の携帯に送るために名前とアドレスと携帯番号を教えたんだ。
「いやぁ、翔真がケチで教えてくれないからさ。だから奥の手を使ったんだ」
龍崎さんが結婚してるってことは祥平さんが教えてくれたんだった。
翔真は知っていたはずだけど、奥さんや娘さんのことまでは知らなかったのね。
薄い繋がりって、そういうことも含めてなんだろうな。
「ケチで結構。自分の彼女の携帯番号を兄さんみたいな怪しい男に教えられるかってんだ」
「そんな事を言っていいのか?翔真。この写真、シャイニングにばら撒いてもいいんだけど」
メリーゴーランドに乗っている写真を、龍崎さんがスマホで見せた。
「あ!なんでアンタが持ってんだよ!!」
その後、吉田先生も帰って来て文字通り賑やかな夕食会となった。
花子さんやサッチンともたくさん話が出来たし、楽しい一時だった。
今日という日は中身の濃い充実した一日だったなと思う。
翔真と吉田先生が実の親子だったという真実には本当に驚かされたけど、翔真にとっても私にとっても喜ぶべき真実だよね。
翔真の戸籍上のお父さんである佐伯さんにも会ってみたかった。
佐伯の実家に連れて行ってもらったら、お参りさせてもらおう。
私たち、結婚するんだよね?
まだ実感ないけど、着実に進んでいってるんだと思いたい。
もう何も心配する事なんてないって、そう信じていた。