そう言えば、龍崎さんと翔真は母親違いの兄弟だって言ってたよね。
龍崎さんの父親は佐伯のお父さんだったはず。
ということは、翔真とは血が繋がっていないってことになる。
そのことを知った上で、龍崎さんは……。
「翔真、俺は今でもお前のことを弟だって思ってる。元々薄い繋がりだと思っていたけど、俺たちの関係は血の繋がりとかどうでもいいだろ。戸籍上は同じ父親の息子なんだから、弟に変わりはない。な、それでいいよな」
「ああ」
たった二文字の短い返事だったけど、その一言にはさまざまな感情が含まれていたように思う。
「蘭さんもこれからは俺のことを『貴浩兄さん』って呼んでくれていいんだよ?もう君の兄貴になったも同然なんだからさ」
ははは……。
やっぱりこういう人だよね?
「いいえ、まだ早いですからそのうちに。ところで龍崎さんにお聞きしたい事があったんです。聞いてもいいですか?」
そうだった。
ずっと気になっていた事があったんだった。
「ん?何かな?」
「昨年のことですけど、龍崎さんから電話をもらったことがありますよね。どうして私の携帯の番号が分かったんですか?」
翔真に聞いたんだと思って抗議したら、教えていないと言われたし。
じゃあ、誰が龍崎さんに教えたのだろうと疑問に思っていた。
「ああそれね。翔真に尋ねたけど教えてくれなかったから『聞いてみたんだけど』しか言わずいかにも翔真から聞いたように思わせたんだ。ごめんね蘭さん、騙すようなことして。実はその俺に蘭さんの携帯番号を教えてくれた人を、今日ここに呼んでいるんだよ。もうすぐ来るはずだけど」
え、どういうことだろう。
ここに来るって……。
「貴浩兄さん……。その謎の人物って、俺たちが知ってる人なのか?」
「ま、会えば分かるさ。多分、分かるだろうけど……。忘れていなければの話だけど。蘭さんと翔真にもう一度会いたいと熱望していたからな」
その時、龍崎さんの携帯がブルブルと震えだし着信を告げた。
龍崎さんの父親は佐伯のお父さんだったはず。
ということは、翔真とは血が繋がっていないってことになる。
そのことを知った上で、龍崎さんは……。
「翔真、俺は今でもお前のことを弟だって思ってる。元々薄い繋がりだと思っていたけど、俺たちの関係は血の繋がりとかどうでもいいだろ。戸籍上は同じ父親の息子なんだから、弟に変わりはない。な、それでいいよな」
「ああ」
たった二文字の短い返事だったけど、その一言にはさまざまな感情が含まれていたように思う。
「蘭さんもこれからは俺のことを『貴浩兄さん』って呼んでくれていいんだよ?もう君の兄貴になったも同然なんだからさ」
ははは……。
やっぱりこういう人だよね?
「いいえ、まだ早いですからそのうちに。ところで龍崎さんにお聞きしたい事があったんです。聞いてもいいですか?」
そうだった。
ずっと気になっていた事があったんだった。
「ん?何かな?」
「昨年のことですけど、龍崎さんから電話をもらったことがありますよね。どうして私の携帯の番号が分かったんですか?」
翔真に聞いたんだと思って抗議したら、教えていないと言われたし。
じゃあ、誰が龍崎さんに教えたのだろうと疑問に思っていた。
「ああそれね。翔真に尋ねたけど教えてくれなかったから『聞いてみたんだけど』しか言わずいかにも翔真から聞いたように思わせたんだ。ごめんね蘭さん、騙すようなことして。実はその俺に蘭さんの携帯番号を教えてくれた人を、今日ここに呼んでいるんだよ。もうすぐ来るはずだけど」
え、どういうことだろう。
ここに来るって……。
「貴浩兄さん……。その謎の人物って、俺たちが知ってる人なのか?」
「ま、会えば分かるさ。多分、分かるだろうけど……。忘れていなければの話だけど。蘭さんと翔真にもう一度会いたいと熱望していたからな」
その時、龍崎さんの携帯がブルブルと震えだし着信を告げた。



