龍崎さんと主任がタッグを組んで祥平さんを説得している。
この2人、馬が合わないのかって思っていたけど、そんな事ないのかも。
さすが腹違いとはいえ、血の繋がった兄弟ってことかな。
「……兄さん2人に『覚悟決めろ』なんて言われちゃ敵わないよな。確かに俺は父さんの仕事ぶりを見てきたし、S・Factoryのことなら翔真兄さんよりも上手くやっていける自信もある。ただ、サポートにまわった方が本領発揮できるんじゃないかって、逃げてた。責任の重さから逃れようとしてたのかもな。サチを兄さんに取られるなんて我慢できないし、S・Factoryだって俺が父さんの時以上の会社にしてみせるよ。翔真兄さん、貴浩兄さん……。もし何か困った事があったら頼ってもいいかな?」
祥平さんの顔つきが変わった。
何かが吹っ切れたように、爽やかでいて真剣な眼差し。
さっきよりも何倍も男らしく見える。
祥平さんも本当は心の何処かで自分がS・Factoryを継ぐことになるってことを、覚悟していたのかもしれない。
ただ、本気度が足りなかっただけ。
……そうだよね?
「ああもちろん。俺に出来る事があれば何でも言ってくれ」
「俺も翔真も、お前の兄貴なんだからな。いつでも力になる」
男同士、男兄弟って……いいな。
「ちょっと!!私を無視して何を勝手に決めてるのよ。私は認めてなんかいないわよ。私だけじゃない、亡くなった佐伯だってそうよ。あの人はずっと翔真のことを気にかけていたんだから。佐伯家の長男は翔真だって……」
お母さんがヒステリックに喚いて、また重苦しい空気になった。
「文子さん、今日はその事についても話さなければと思ってここに来ました。俺は母さんと一緒に龍崎家の人間になったけど、佐伯の父とは血の繋がりもあるしずっと男同士の付き合いをしていた。龍崎の父もそれを勧めてくれてたし。俺には父親が2人もいるって頼もしく思ってたよ。翔真にもそう思って欲しいんだ」
この2人、馬が合わないのかって思っていたけど、そんな事ないのかも。
さすが腹違いとはいえ、血の繋がった兄弟ってことかな。
「……兄さん2人に『覚悟決めろ』なんて言われちゃ敵わないよな。確かに俺は父さんの仕事ぶりを見てきたし、S・Factoryのことなら翔真兄さんよりも上手くやっていける自信もある。ただ、サポートにまわった方が本領発揮できるんじゃないかって、逃げてた。責任の重さから逃れようとしてたのかもな。サチを兄さんに取られるなんて我慢できないし、S・Factoryだって俺が父さんの時以上の会社にしてみせるよ。翔真兄さん、貴浩兄さん……。もし何か困った事があったら頼ってもいいかな?」
祥平さんの顔つきが変わった。
何かが吹っ切れたように、爽やかでいて真剣な眼差し。
さっきよりも何倍も男らしく見える。
祥平さんも本当は心の何処かで自分がS・Factoryを継ぐことになるってことを、覚悟していたのかもしれない。
ただ、本気度が足りなかっただけ。
……そうだよね?
「ああもちろん。俺に出来る事があれば何でも言ってくれ」
「俺も翔真も、お前の兄貴なんだからな。いつでも力になる」
男同士、男兄弟って……いいな。
「ちょっと!!私を無視して何を勝手に決めてるのよ。私は認めてなんかいないわよ。私だけじゃない、亡くなった佐伯だってそうよ。あの人はずっと翔真のことを気にかけていたんだから。佐伯家の長男は翔真だって……」
お母さんがヒステリックに喚いて、また重苦しい空気になった。
「文子さん、今日はその事についても話さなければと思ってここに来ました。俺は母さんと一緒に龍崎家の人間になったけど、佐伯の父とは血の繋がりもあるしずっと男同士の付き合いをしていた。龍崎の父もそれを勧めてくれてたし。俺には父親が2人もいるって頼もしく思ってたよ。翔真にもそう思って欲しいんだ」



