バタン!

ドドドドドッ………


突然聞こえてきたものすごい騒音。


その音の正体を確認する前に、バタン!という音を立てて俺の部屋のドアが開かれた。


すると、そこにはゼーハーと息を切らして顔が真っ青になっている綾乃が、何かの紙を握りしめて立っていた。


その姿にドクンと俺の胸は嫌な音を立てた。


「快斗!!!これ見て!!」


綾乃はそう言って、俺にその紙を差し出す。


そこには………




“みんなへ

今までありがとう。

梨那より”




という文字が書いてあった。


俺は頭が真っ白になって、ポトリと紙を落とした。


なんだ…どういうことだ……?


まさか、梨那がいなくなったのか……?


信じたくない……


だけど、さっき見た文字は、間違いなく梨那のものだった。


「梨那は…あいつの元へ行ったのか………?」


普段の俺からは考えられないほどに震えた声が出た。