君の推しより推してください。

今日は早く学校に着いたからか時間が経つのが遅く感じる。まあ実際時間はいつも通り経っているわけだけど。

「あーん早く朝のHR始まらないかな」
「転校生のことばっかり考えちゃう〜」

周りの女子がソワソワとポーチから化粧品を引っ張り出しお直しをしていく。男子がいるのにここで化粧直しするんかい。トイレ行けトイレ。そう思いながらも村人Aである私は何も言わない。

「栞優は化粧直ししなくていいの?」
『私は放課後まで崩れない自信あるからいい』
「さすが過ぎない?私もまあまあだけど一応確認だけしとこ...」

ゆりは手鏡を取り出して自分の確認をし出した。顔のチェックが終われば次は前髪だ。
私の場合、推し達の美意識が高いからこちらももちろん気を使うわけで。色々調べて研究しまくった。元々美容には興味がなかったけれどやはり綺麗にしておくことはいろんな面で得をする。美意識が高い推し達に感謝だ。

HRが始まるまでゆりと話し込んでいると、ついにチャイムが鳴った。女子達が一気に気合いを入れ、教室内の気温が何度か上がった気がする。
特に気合いを入れていたクラスの中心女子達を見ると気合いの入りまくったメイクをしていた。あれは生徒指導室行きだろうなと思っていると教室の開き戸が開く。
担任が入って来たと思うとその担任より背が高い一人の生徒が続いて室内に入って来た。