ある朝、学校の廊下を歩いているとき

「ナルちゃん、ちょっといいかな」

いつもより神妙な顔をした5人がそう言って来た。何かあったのは一目瞭然だ。


『…………あぁ』


そして、5人に連れてこられたのは、いつもの屋上だ。瞬と樹は教室にいる。

屋上に来ると、静かな空気が広がる。

『…………どうした』

すると、拓哉が言いずらそうな顔で聞いてくる。

「…………なぁナル。……お前、族となんか関係あったりするか?」

…………族。千桜のような奴らか。

『…………いや、族はお前達以外居ないな』

「……そうか。…………なら、邪鬼なんて、知らねぇよな」