殺す少女と堕ちる男達 2

俺がそう聞くと、ナルは、拓海とメロンパン屋で会ったこと、ここの病院まで連れてこられたこと、今まで俺の母さんと話してた事を話した。

………………ってか何だそのミラクル

「……いや、なんか悪かったな」

『……いや、気にすんな。……楽しかったし』

……そう言う割には疲れきった顔をしているナル。まぁ、うちの母さん、すげぇマシンガントークだからな。


『……でもまぁ、いいお母さんだった』

「…………そうか」

…………やっぱりナルは分かってんな。俺の母さんは、口こそ達者だが、誰よりも心配性で、誰よりも優しい人だ。

「…………ありがとな、話し相手になってくれて」

『……いや、ってかまた来いって言われた』

…………マジか

『…………だから、…………また来るよ』

そう言ったナルの目は、すごく優しかった。