殺す少女と堕ちる男達 2

『…………やめてくれ』

そう言うと、頭を上げてくれる。

『…………あいつは、十分支えられてる。……あなたや拓海や、仲間達に』

そう言うと、目を見開く。

『…………だから、学校でのあいつの事は、私達に任せろ』

『…………でも、ここでのあいつの事は、あなたが支えてやってくれ』

「……こんな私に、……支えられるかしら……」

『……十分支えてる。……人は、声をかけられるだけで、応援されるだけで、支えられる。それが大切な人なら尚更な』

『…………少しの言葉でいい。ありがとうでも、お疲れ様でも、何だっていい。…………ただその一言で、人は頑張れる』

……………………私が、そうだったように


「…………そうね、その通りだわ」

そう小さく言うと、バッ、と私に顔を向ける。

「学校でのあの子の事、よろしくね」

『……任せてください』