殺す少女と堕ちる男達 2

ガタンっ

その時、ドア付近で物音がし、啓太が振り返るとそこには春馬が顔を覗かせていた。

「…あ、啓太くん、ナルちゃん、兄ちゃん達が呼んでたから、伝えに来たんだけど……」

春馬は、空気を読んでかオロオロした様子でいる。いつから居たのだろうか。今来たのでは無いのだとすれば、悪い事をした。啓太は咄嗟にそう思った。

『…ごめんな春馬、途中で抜けて』

何か言葉を出そうと思ったが、その前に声を出したのは成美だった。成美は何事もなかったかのように平然とし、いつものような気だるげな態度で話した。

そんな彼女の装いに、啓太はまたも胸が傷んだ

「ううん、大丈夫だよ!早く戻ってきてよ、皆待ってるから!」

春馬はいつもの様子の成美に安心したようで、先程の挙動不審は無くなった。

『そうだな、悪かった。もうやる事はやったし、すぐに戻るさ』

「うん!啓太くんも?」

『もちろん、2人で戻るよ』

『わかった!待ってるね!』

春馬は嬉しそうに頷くと、来た方へと駆け足で戻って行った。