殺す少女と堕ちる男達 2

『あぁ、頼んだ』

成美は、昔となんら変わらない‘友人’の様子に、口角を緩めた。


「…………やるのか?」

何を、なんて聞かずとも分かっている。彼、ロイは、この世で唯一‘彼女の全て’を知っている人間。有栖川 成美の1番古い友人だ。

だからこそ、分かってしまう。

彼女がこれから何をしようとしているのか。いや、正確にはこれからでは無い。

彼女はあの日からずっと、決心していた。


『……気にするな、私は大丈夫さ』


だが彼女はいつも通り、気だるげにそう答える。どんなに辛くても苦しくても、決してそれを人には悟らせない。相変わらずだ、と男は思った。