殺す少女と堕ちる男達 2

なんかムカついたから蹴り飛ばしておいた。それに探し回るまではいかなくとも、ずっと探していたのは事実だ。だからこそ癪に障る。

「おいコラ何すんだお前!」

『朔夜、メリークリスマス』

「無視すんなコラ!」

隣でうるさく騒ぐ光一を無視して、朔夜にプレゼントを渡した。朔夜はすぐに私に気づき、微笑む。

「あぁ、ありがとなナル。俺からもあるぞ、ほら」

『…ありがと』

そして私のプレゼントを受け取ると、自分のポケットから小さな箱を取り出し、私に渡す。開けると中には銀色に輝くストーンのピアスが入っていた。

『……ピアスだ』

耳には瞬や樹たちとお揃いのピアスが既にあるが、穴を開けているのは幸いにも2つだ。

『……朔夜、付けてくれ』

「あぁ、いいぞ」