殺す少女と堕ちる男達 2

光一が意味のわからん事を口走り出してからは、色々と考えるのをやめた。

きっと光一は今、空想世界を彷徨ってる。と思う。まぁこっちの世界じゃない事は確かなので、とりあえず暇つぶしに、グローブボックスを漁った。人の車の引き出しを漁るのは気が引ける、、こともない。

………ガム、煙草、ティッシュ、紙切れ、一円玉、、、ポン酢、、

『……きったね』

とまぁ色々と入ってた。グローブボックスは、車の持ち主の趣味嗜好、性格などが知れる、1番手っ取り早い場所だ……と前に啓太が言ってた。

まぁ光一の、なんでも狭い隙間に物を突っ込む昔からの癖は、今も健在なようだ。

……マジか、奥からカビの生えたロールパン出てきた

と、その横に

なんか丸っこいのが2つくっついたやつ。

これは見たことがある。前に啓太が知恵の輪とか言って、ペンチで切断してたやつだ。

なんでも、

「どんな方法でもいいんで、知恵を使ってこの輪と輪を外すんスよ」

らしい。1度外れたら壊れたも同然の状態になる為、この玩具は使い捨てなのだと。

何が楽しいんだか。